〔162〕燕 岳 (2,763m)

標高差:1,301m

2008年06月07日(当時59歳)


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長野県安曇野市
ウィキペディアから
  常念山脈に属し、中房温泉から北アルプス三大急登の一つである合戦尾根を登り切った稜線上にある。 この先、大天井岳を経て槍ヶ岳へ登る表銀座コースの途中にある。 急登ではあるが、表銀座コースであるため登山者は多く、よく整備された登山道となっている。 途中の合戦小屋は売店だけで宿泊はできないので注意を要する。 このコースは中学生などの学校登山に昔からよく使われている。 また、稜線を表銀座コースと反対の北方向に向かうと、燕岳の最高点を経て餓鬼岳へと続いている。 燕岳は、花崗岩でできた独特の山体と、高山植物の女王と言われるコマクサの群生でよく知られている。  山名は、春の雪形が、ツバメに似ているためつけられた。
Road Map :長野自動車道を豊科ICで下りてR147を北上し、有明から県道327号線に入り、中房温泉に到る。
Route Map:中房温泉から合戦小屋を経て合戦尾根を歩き、燕山荘から燕岳をピストンする。
日本二百名山』 イルカと会える大展望の名峰。
後記
  梅雨の真っ最中、何が心配かと言えばやはり天気である。 雨さえ降らなければ儲けと思っていたが、思わぬ晴天に遭遇、今年は晴天率100%で天気には恵まれている。 燕岳の奇岩を楽しみに来たのだが晴天のお陰で定評のある大展望にも恵まれ大感激だった。 お勧めの山です。
今日の温泉
  登山口にある中房温泉 ”湯原の湯”に入る。 入浴料は700円で自分の基準を大きく上回っているが、今日は仲間と一緒なので見栄を張って入ることにした。 少し、下れば入浴料600円の有明荘もあるらしい。
中房温泉は露天風呂だけで洗い場も外なので寒い季節は大変だろうと思うのだが、その為か、熱めの湯船もあった。ガソリン代は高騰したが、4月の九州遠征は120円/Lでガス代を気にすることなく車を走らすことが出来たが、
6月に入って170円/Lに高騰してしまった。 今回は3人でガス代、高速道路代共に1/3になってくれたが、これから一人で遠征するのが大変だ。
もう山歩きをやめるか。
つばくろだけ
--- 駐車場 登山口 第一ベンチ 第二ベンチ 第三ベンチ 富士見ベンチ 合戦小屋 燕山荘 岳山頂
登り 4:51 5:00 5:33 5:56 6:27 7:03 7:43 9:22 10:15
下り --- 13:47 13:28 13:15 12:57 --- 11:48 10:52 10:30
登り:5時間14分、下り:3時間17分、トータル:8時間46分(休憩時間含む)
北アルプス三大急登と聞いていたが、ほとんどがフラットな歩き易い道、ここが三大急登なら北アルプスの登山道は全て三大急登に入ってしまう。
実は昨夜、有明山の登山口に駐車してしまい、登山口までは10分程の
歩きとなるが燕岳の駐車場と距離はほとんど変わらなかった。
登山口は中房温泉の横から始まる。 下山後には温泉に入って帰る予定。 5時丁度に登山口を出発する。
23分で ”第一ベンチ”と銘打った休息所に着く。
ここには ”水場”があるはずだが見には行かなかった。
46分で ”第二ベンチ”に着く。
周辺は針葉樹(シラビソ?)に覆われて展望はないが、南アルプスに
有りがちな薄暗い道ではないので雰囲気は良い。
展望の効かない登山道ではあるが、所々のこず枝の間からは残雪の山脈を望むことが出来た。
常念岳方面を見ているのであるが、山座同定は出来ていない。
1時間26分にて ”第三ベンチ”に着く。 30分間隔の程よい時間で
休息出来る様にベンチが設置してあり、現在地の把握にも役立っている。
2時間を要して ”富士見ベンチ”に着く。 富士山が見えるらしい
ので探してみると薄っすらと小さくあった。 見えると言うだけで
見てもしょうがないレベルの遠さ。 ここの標高は2200m、
山頂まではまだ563mを残す。
富士見ベンチからは登りもきつくなり、登山道は残雪で覆われる
様になってきた。 残雪は緩んでおりアイゼンが必要な程ではない。
2時間43分で ”合戦小屋”に着く。 合戦小屋には宿泊設備は無く、
売店だけ。 表にはテーブルが沢山あり、絶好の休息所になっている。
時間はまだ8時前。 ここで普段取ったことのない行動に出る。
時間が早いのでコーヒー(500円)を頼んで持参のパンで朝食とする。
あぁー、シャモニーを思い出してしまう。(行ったこと無いけど・・・)
梅雨真っ最中ながら天気はどんどん良くなってくる。
昨日は曇りで強風だったらしく、明日は天気が崩れ
るらしいので ラッキー!な1日であった。
ウィキペデアにも書いてあった ”学校登山”に本当に遭遇してしまった。
総勢100名の高校生一向が、元気一杯に雪面を転げ廻って下りて来た。
”学校登山”は常念岳から縦走してきたらしいが、雪山を高校生100名を引率する先生は大変だと思う。 天候急変で何かあったらどうするの?、責任は重いよ。
合戦小屋からの急登をこなすと展望の開けた ”合戦尾根”に取り付く。
この角度から見る ”槍ヶ岳”は初めてだ。
”槍ヶ岳”と ”子槍”の間に小さく ”孫槍”も見えていた。
合戦尾根は展望良く穏やかに燕山荘まで登山道が伸びる。
燕岳と北燕岳までも良く見えていた。
”合戦尾根”を気持ち良く歩く。
振り返ると市街まで見えているが、遠景は相変わらずもやっている。
夜になると市街地の夜景が綺麗らしい。
山座同定にはあまり興味なく(不得意)、槍ヶ岳だけが間違いなくはっきりしているだけ。
もち肌(?)を守る為、日焼け止めをたっぷり塗って挑んだが、それでも日焼けしそうな天気となった。
この時期、雪上で歩き易い合戦尾根であるが、残雪が
無くなればハイマツ帯で歩き難いのかも知れない。
穏やかだった合戦尾根も燕山荘への最後の登りは結構きつくなってくる。ここまで4時間を要しているので、流石に息が切れる。
燕山荘横まで登り切ると更に更にの大展望が開けた。
ここからは北アルプスの大半の山が見えている。
4時間20分にて ”燕山荘”着く。 まだ9時20分なのでハイカーが
ほとんど居ないが下山時には沢山のハイカーが休息していた。 若いアル
バイターが屋根の上に布団干しをしていた。 今日の泊り客は気分良く眠
れるだろう。 小屋の横にイルカ岩を発見、こんなところににも居たんだ。
燕山荘の裏山に生息していた ”イルカ”親子。
燕山荘から ”燕岳”を見る。 7月になるとこのザレ場一帯に
高山植物の女王 ”コマクサ”が咲き乱れるらしい。
これは燕山荘横の ”イルカ岩” 方向が悪くモグラ岩になってし
まったが、もう少し左からみるとちゃんとイルカに見えた。
目は落書きしています。
燕岳に向かっていると更にイルカらしい ”イルカ岩”があった。
ステップが切ってありイルカの頭まで登れる。
これも目は誰かが彫った臭い。 後背のとんがり山は ”槍ヶ岳”。
周辺には ”イルカ”になろうとしている奇岩が沢山見られ飽きることが無かった。
7月には ”コマクサ”咲き乱れると言うザレ場を燕岳に向かう。
テッペンじじぃー”が上まで登ってしまった。
さぞや気分が良かっただろう。
途中、穴が二つ開いた奇岩があった。 ”メガネ岩”と言うらしいが、  
もう少し気が利いた名前が付けられなかったのだろうか。
黄丸部分には先輩が抜けようとしたが、遭えなく失敗、抜け切れなかった。
5時間14分で ”燕岳”(2,763m)に着く。 今日は途中でお茶したり、
岩で遊んだりしたのでこんなに時間が掛かってしまったが、
もっと短時間で登れてしまうと思う。
山頂標識は岩に掘り込まれていて目障り
な標識がない反面、寂しい感じもした。
燕岳山頂から ”北燕岳”方向を見る。
背後には後立山、剱岳、立山の山並みも見えていた。
冬羽から夏羽に変わる途中の ”ライチョウ”。
近寄っても逃げずにポーズを取ってくれた。
登り時に気になっていたヨットの帆の様な立岩。
元、クルーの先輩と共に写真に収める。
合戦尾根を下っているとガスが上がってきた。
残雪はすっかり緩んでいるのでアイゼンを付けずに下ってしまう。
下り途中で見た ”中房温泉”。 今日は気温10℃前後で
汗はあまり掻かなかったが、早く温泉に入って汗を流したい。
”燕岳”への登山道は終始、大景観で足が進まない。
北アルプスの名峰が一望出来、去り難くなる。
”燕岳”の山頂を目指して歩いて来た尾根筋を引き返す。
燕山荘前に戻り、下山を始める。
2024年3月20日改定